カフェには黒豹と王子様がいます

 『コンフォート』に行くことは、麻由佳にはなんとなく言わなかった。

 私は『コンフォート』に行って、学生証を探した。

 徳永さんには会いたくなかったので、なるべく店から見えないところにいた。

 ないな学生証。

 店の中なのかな~

「北野香織!」

「はい!」

 びっくりした!徳永さんだ。

「変な顔」

 私の顔を見て、小さく笑う。

「な、なんですか?」

「はい、これだろ?学生証」

 学生証あってよかった……よりもなんか、こんな風に笑う徳永さんを久しぶりに見た感じがした。

 徳永さんに対する気持ちが少し和らいだ。

「ケーキ、食べていかないの?」

「……た、食べていきます」