カフェには黒豹と王子様がいます

「真っ赤だよ。かわいいね。君はどんな付き合いがしたいの?」

「え!?どど、どんなって……」

「キス、しようか」

 私はカッとなって、思わず徳永さんをひっぱたいた。

「痛いな」

「やめてください。麻由佳の気持ちもてあそぶのは」

「なにが?」

「麻由佳の事なんて全然知らないくせに!」

「何言ってんの?じゃあ、君たちは僕のこと知ってるの?」

 麻由佳が徳永さんと私の間に割って入った。

「香織、もうやめてよ!私、徳永さんの事知ってます!」

「たとえば?」

「笑顔がステキで、いつもお客様のことを一番に考えていて、よく気が付いて、もう、王子様みたい!」

「ふうん」

 ちょっと呆れた。