カフェには黒豹と王子様がいます

 徳永に睨まれた高校生は、慌てて逃げて行った。

 泣いて、震えている西口に、何をしてやったらいいかわからない。

 ちゃんと見てやらなかったことをすごく後悔した。

「怖かったな、ごめんな一人で帰して、ごめん」

 そう言うと、震える目で俺を見る。

「来て……くれて、あ りがとう」

 ちくしょう!

 そうだ、何か飲むと少し落ち着くかな。

「ちょっと自販機行ってくる」

 俺は自販機まで走った。

 何買えばいい?コーヒー?紅茶?

 あいつ、甘いもん好きだから、ココアかな。

 暖かいココアを買った。

 西口の所に戻ると、徳永が、西口を抱きしめていた。

 すごくいとおしそうに。

 徳永、まさか本気で……。