カフェには黒豹と王子様がいます

「僕はこの人に刺されても別にいいよ」

 その言葉が頭をよぎる。

 徳永は博子さんの事を好きになってから、自分のことは、いらない人間だと思っている……そんな気がする。

 そんなことはねえぞ、徳永。

 俺はお前が大事だ。

 マスターだってそうだ。

 もっと自分を大事にしてくれ。

 俺は徳永が心配でたまらなかった……。





 
 最近、店に西口目当てで高校生の五人組が来ることは、俺もわかっていた。

 徳永は変に心配していたが、ただの客だ。

 西口も自分のお客さんができたと喜んでいるし、ちょっと心配しすぎじゃねえのか?と思っていた。

 俺は高校生の五人組より、徳永の方が心配だった。

 西口は、明らかに徳永にときめいてるしな。

 すぐヤられちゃうぞ、西口。