カフェには黒豹と王子様がいます

 聞いているだけで食べたくなる。

「西口のケーキの説明、いいよね」

「徳永もそう思ってたのか」

「この前、ケーキ一つ食べさせてやったら、食べた時の感触をうまくお客様に伝えられるようになったんだよ」

「へ~」

「小野田なんていつも怒ってるから、小野田が「ご褒美だよ」ってケーキ出してやったら、いちころだよ」

「お前、鬼だな」

「教育だよ、教育」

「お前ほんっと、博子さん以外の女は人間扱いしてないよな」

 おっと口が滑った。徳永が俺をにらむ。

「わり―、冗談」

「小野田だって、今日子今日子って妹バカじゃないか」

「今日子は特別だ、しかたねえ」

「まあいいけど」