カフェには黒豹と王子様がいます

「優くんしっかりしなさい!今救急車呼んだから。西口さんのそばにいてあげて。豊川くん、今のお客さんには気づかれないように接客して、お客さん帰ったら店閉めるから」

「は、はい」

 西口を抱こうとして、マスターに止められた。

「打っているの頭だから、動かしちゃだめだよ!」

 震えが止まらない。

 西口の手を握った。

 救急車はまだ来ないのか。

 何度も気を失いそうになる。

 やっと来た救急車に一緒に乗り込んだ。

 救急隊員に

「あなたも横になっていた方がいい」

 と言われた。


 病院に着いて、いろんなことを聞かれたが、何も答えられなかった。

 いろんな人にいろいろ言われたが、何も聞こえない。