カフェには黒豹と王子様がいます

「何言ってるんだ!」

「殴るなら小野田さん殴れって言ってるんですよ!」

 その言葉に驚いて手を止めると、豊川から強烈なパンチが来た。

 油断していた僕は後ろに飛ばされた。

 後ろにあった柔らかい何かにぶつかる。

 ゴツっとにぶい音がする。

 まさかと思ってふりむくと、西口が倒れていた。

「西口さん!西口さん!」

 豊川の声が遠くに聞こえる。

 西口の頭から血がどんどん出てくる。

 血の気がひく。

 冷や汗が出る。

 体か震える。

 その時、頬が痛く感じて、少し我に返った。

 目の前にはマスターがいた。