カフェには黒豹と王子様がいます

 きっと博子さんだ。

 もしかしたらここに博子さんが来るかもしれない。

 嫌だ、まだ会いたくない。


 手術がやっと終わり、元子さんはシュガーに駆け寄った。

 まだぐったりしているが、大丈夫だと言われた。

 元子さんはその場にへたり込んだ。

 僕は元子さんの背中をなでることしかできなかった。

 その時、マスターと西口が来た。

 西口と話をしていたらその後ろに、会いたくなかった人が……。

 高校を卒業して初めて見た博子さん。

 博子さんは元子さんのそばに行くと僕にも手を伸ばした。

「……優ちゃん、ありがとう」

 僕はそれを避けるように西口の所に行った。

 これ以上博子さんの近くにいたくなかった。