カフェには黒豹と王子様がいます

 警察でも小野田には悪いけど、大事にしないように頼んだ。

 何もかも僕のせいだ。そう思った方が楽だったからだ。

 
 警察から出るとマスターと西口がいた。

 こんな、愛想笑いもできない時に、西口に会いたくなかった。

 小野田と西口の言い合いをぼんやり聞いていたら、小野田に引っ張られた西口が、コントのようにぶわっと赤くなった。

「ふふ……あははは」

 真っ赤な西口がおかしくて仕方なかった。

「小野田、不用意に女の子の腕つかんじゃだめだよ」

 笑いが止まらなかった。




 最近、店に高校生の五人組が来る。

 明らかに西口目当てだ。

 西口も、自分のお客さんができたと喜んでいる。

 ちょっと危うさを感じていた。

 高校生は調子に乗ると厄介だからだ。


 僕が早番で店を出ると、あの五人組が話していた。

「お前本当に西口さんに本気なのかよ」

「めっちゃかわいいじゃん」