カフェには黒豹と王子様がいます

 すぐ顔に出るし。

 でも、メニュー丸暗記しても味は伝わらない。

「メニューに書いてあることは、お客様でも読めるからね」

 そう言ったら、マスターにコーヒーを要求した。

 ただで飲ませろと言っている。

 なんだよこいつ。面白い。

 結構覚えたので、もう一声。

「ケーキのことも覚えて欲しいなあ」

 キッと睨まれた。

 女の子にそんな目で見られたのは、初めてだ。

 爆笑。

 ほんっとに負けず嫌いみたいだ。

 厨房に入っては、ケーキのメモを盗み見たり、マスターにいろんなことを聞いたりしている。

 頑張ってるじゃないか。

 少し見直した。