カフェには黒豹と王子様がいます

「すわってろ」

 立ち上がろうとした小野田先輩に、まじめな顔で言う徳永先輩がちょっと怖かった。

「何?具合悪い?」

「熱あります、こいつ」

 熱があったんだ。徳永先輩よくわかるな~、すごい。

「徳永くんがいいなら僕は構わないけど、帰れる?キツかったら、しばらく休んでから帰りなさい」

「ありがとうございます、そうしていいですか?」

 そう言えば、私のロッカーにひざ掛けがあったかも。

「小野田先輩!これ使ってください」

「ああ、ありが……これかあ……」

「使わせてもらえ」

 徳永先輩のにっこりに、逆らえない小野田先輩は、私の大きなイチゴの付いたひざ掛けをおなかに乗せて、ソファに横になった。

 
 しばらくバタバタと忙しかったが、頭の隅でずっと小野田先輩のことを気にしていた。