カフェには黒豹と王子様がいます

 いきなりマスターが握手を求めてきた。

「それでいこう!」

「さすが女の子、いいアイディアだね」

「それならマスター、五種類は、一週間同じにして、来週は違う五種類とかにしたら、今週来たお客様が、来週も来る可能性もあります」

「いいね、いいね」

 マスターも先輩たちも、私のアイディアに乗り気なのがすごくうれしかった。

「その盛り合わせ頼んだお客さんに、コーヒーお代わり自由にしていいかな?」

「それはだめでしょ。また奥さん怒鳴り込んできますよ」

 笑ってマスターを諌める徳永先輩の言葉に、またしょんぼり。

「そっか~。うちはケーキ屋じゃなくてコーヒーショップなんだけどな」

 なんだかかわいい。

「西口、もうなんかアイディアないの?」

 徳永先輩、そんなにっこりしても、そうそうアイディアなんて……