カフェには黒豹と王子様がいます

「まあ、今日子は、小野田と僕が大事にしてる子ってとこかな」

「……どうしてつきあわないんですか?」

「まあ、家庭の事情かな」

「……家庭の事情」

「だからね、西口は気にしなくていいってことだよ」

「?」

「あの二人が付き合うことは絶対にないから、今まで通り、小野田のこと好きでいていいってことだよ」

「え!?」

「西口、小野田のこと好きなんだろ?違う?」

 ち、違うのかどうかもわからない。自分の気持ちがまだはっきりわからないのに、徳永先輩は、私が小野田先輩のこと好きだと思ってるの?

「違うなら……僕にしとく?」

 徳永先輩が私に近づいてくる。

 動けない。

 徳永先輩の腕が、胸が、顔が……どんどん近づいてくる。