いつかウェディングベル


江崎さんが真面目に取り組もうとしていると、そこへ岩下君も一緒に受付をやりたいと言ってくれた。


最近この二人は良いコンビのようにも感じるが・・・


「じゃあ私は受付用の資料作りますね!」


坂田さんは可愛いポップ広告作成がとても上手だ。


きっと皆が興味引く企画の資料を作成してくれるだろう。


「それからこれ支店へもデータ流すからそれ用のポップ広告もお願いね、坂田さん!」


「私に任せて! 1時間もあれば作れるわ。」


午前中にある程度形は作れそう。


後は、他のフロアの人達への呼びかけと支店の人が参加しやすいように一工夫しなければ。


「面白そうだが、いいのか? これ、専務はご存じなのか?」


部長はかなり動揺している様子。


私の提案書を見れば確かに部長は躊躇すると思う。


だけど、ここは自分の会社なのだから透には嫌とは言わせない。


それに、社員全員が出したデータならば透も納得できるのではないかと思う。


そのためにも・・・・・



「部長、ちょっと情報課へ行ってきます!」


「情報課? 今度は何をしでかすつもりなんだ?!!」


「部長、どうしましょう? 専務に報告した方が良くないですか?」


「いや、しかし・・・・許可を取っただのどうだのと・・・」


部長と課長はオロオロするばかり。


そんな二人を尻目に他の皆は楽しそうに準備に取り掛かっていた。


その様子を心配している吉富さんの姿があったが、私にはそんな吉富さんの気持ちなどは分かりもしない。