いつかウェディングベル

加奈子は俺との約束は忘れなかったようで、時間になると早めの退社をしていた。


運転手から受けた報告では時間通りに加奈子は駐車場へと行ったらしい。


加奈子が退社をすれば秘書に確認させる必要はなかったが、加奈子に担当外の仕事をさせることに販促課の社員の反応がどうだったか確認させることにした。



秘書の話では、吉富がかなり機嫌が悪く苛ついていた様子だ。


蟹江は冷静で他の社員もあまり気にしている様子は無かったようだ。


多分、蟹江が他の社員に事前に加奈子が抜けることを説明していたからだろう。


結局は吉富だけが加奈子を意識して仕事していると分かる。


あれだけ何度も加奈子に拒否されてもアプローチをするとは、吉富は余程の馬鹿なのか自信家なのだろう。


いつか加奈子を振り向かせることが出来ると思っているのだろう。



だが、企画が終わらない間は俺達の事は秘密にすると約束した以上、まだ、何もするつもりはない。が、もし、吉富が加奈子を傷つけようとすれば俺は容赦はしない。




さて、もう何時までもそんなことを考えている暇はない。早く帰宅した加奈子のドレス姿でも拝みに行くとするか。


きっと加奈子のことだ。素敵なレディへと変身しているだろう。


お袋に加奈子のドレスアップを頼んでいたから今頃は俺の心臓を爆発させるような姿になっているだろう。


お袋は親父に同伴し様々な場へ出て経験豊かだ。身だしなみに関しては若い女から年配の女まで知り尽くしていると言っても過言ではない。


派手ではないが人目をひく装いと言うのを知っている。


若妻らしく品のある装いに俺の理性がどれ程保てるか、その方の心配が出てきそうだ。


そして、いざ、帰宅し既にドレスアップをした加奈子に俺の体は熱くなり今すぐにもドレスを剥ぎ取りたくなった。