いつかウェディングベル


「どうして、私にそんな酷いことが言えるの?私が透の妻だから?私がこの企画に賭けていたのは透だって知ってるでしょ?」



「それは、俺達の再会に加奈子が怒り任せに考えた企画だろう? 俺への復讐心がなかったとは言わせないぞ。」



俺をWebサイトのアンケート集計に使おうと企んだのだから。


そして、極めつけはそのサイトのTOPページを抽選で選んだ奴と俺とのツーショット写真で飾ると言うものだ。


どう考えてもそれだけは避けたいが何か良い手はないものかと思案するも今のところは策はない。


社員の殆どが知っている企画を無いものにすれば俺が企画のために社員を騙したことになる。




「それは透が私を捨てたと思っていたから。」



「今は?」



「素敵な旦那様だわ。」



「なら、その旦那様の頼みは聞けないかい?」



こうなれば色仕掛けじゃないが、加奈子の気を惹いてあの危険な狼のいる部署から加奈子を遠ざけ俺のサポートをさせたい。



加奈子を押し倒したいところだが、ここは場所をわきまえてキス止まりだ。



「ズルいわよ。そんな顔して言われたら嫌って言えなくなるじゃないの!卑怯だわ!」


「加奈子にはアドバイザーとして俺の補佐をして欲しいんだ。」


「補佐を?でも、まるでそれじゃあ特別視してるみたいで、他の社員に変な目で見られるわ。みんな気分を害するわよ。」


だから配置換えが必要なんだよ。


加奈子を俺専属の秘書にする。そして、企画の提案も期待しているが、社内の改革にも精を出して欲しい。


女の目線からの意見を期待したいんだ。


加奈子はもう一社員ではなく、会社側の人間なのだから。