「私は透の父親としてではなく、会社の社長として会社の繁栄だけを考えて、透に交際している相手がいることを承知の上で透に結納の席を用意した。」
「破談にした原因は芳樹にあると判っています。勝手にこの子を生んだことは申し訳ないと思っています。でも、」
「長い婚約期間が破談の原因でこの子は関係はない。それに、以前は社長として透に結婚を無理強いしようとしたがあれについては私も反省するところだ。 だが、今の私は透の父親として、不幸にしようとした息子の幸せを願っている。」
「親父・・・」
「加奈子さん、父親のせいで不幸な人生を強いられようとした透を君の手で幸せにしてはもらえないだろうか?」
きっと、親父は、俺が好きで加奈子と別れたのではないと、俺もこの縁談の犠牲者であるのだと加奈子にそう思わせたいのだろう。
事実、俺も犠牲者のようなものだ。だけど、そうは言っても、縁談から逃れられないと分かった時点で俺は加奈子を捨てたのに違いはない。
俺は冷たい態度を取って加奈子を引き離そうとしたんだ。
あの時、加奈子を突き放していなければ芳樹の存在に気付くことが出来たはずだ。
加奈子のお腹が大きくなる様子や出産を見届けることが出来た。芳樹が指を咥える赤子の時から一緒に過ごすことだって出来た。
芳樹の成長を一緒に見ていられたし一緒に子育てすることも出来た。
加奈子一人に苦労を押し付けることもなかった。芳樹に寂しい思いをさせることもなかった。
そして、加奈子を失うことも。
俺は二度と失いたくない。
加奈子との生活を俺はずっと夢見ていたんだ。これは嘘なんかじゃない。
「加奈子」
俺は親父の手助けなんか必要ない。自分の言葉で自分の力で加奈子に許しを乞い、再び俺との時間を過ごす決意をして欲しいんだ。
「透さんのしたことは私は許せないと思っています。」
「後は二人で話し合うといい。私はこれで失礼するよ。」
親父に余計なことをされたと怒りが増してきそうだが、俺が説明しても信じなかっただろうが親父の説明だと加奈子は今の話は信じただろう。
それに関しては感謝したい。
「破談にした原因は芳樹にあると判っています。勝手にこの子を生んだことは申し訳ないと思っています。でも、」
「長い婚約期間が破談の原因でこの子は関係はない。それに、以前は社長として透に結婚を無理強いしようとしたがあれについては私も反省するところだ。 だが、今の私は透の父親として、不幸にしようとした息子の幸せを願っている。」
「親父・・・」
「加奈子さん、父親のせいで不幸な人生を強いられようとした透を君の手で幸せにしてはもらえないだろうか?」
きっと、親父は、俺が好きで加奈子と別れたのではないと、俺もこの縁談の犠牲者であるのだと加奈子にそう思わせたいのだろう。
事実、俺も犠牲者のようなものだ。だけど、そうは言っても、縁談から逃れられないと分かった時点で俺は加奈子を捨てたのに違いはない。
俺は冷たい態度を取って加奈子を引き離そうとしたんだ。
あの時、加奈子を突き放していなければ芳樹の存在に気付くことが出来たはずだ。
加奈子のお腹が大きくなる様子や出産を見届けることが出来た。芳樹が指を咥える赤子の時から一緒に過ごすことだって出来た。
芳樹の成長を一緒に見ていられたし一緒に子育てすることも出来た。
加奈子一人に苦労を押し付けることもなかった。芳樹に寂しい思いをさせることもなかった。
そして、加奈子を失うことも。
俺は二度と失いたくない。
加奈子との生活を俺はずっと夢見ていたんだ。これは嘘なんかじゃない。
「加奈子」
俺は親父の手助けなんか必要ない。自分の言葉で自分の力で加奈子に許しを乞い、再び俺との時間を過ごす決意をして欲しいんだ。
「透さんのしたことは私は許せないと思っています。」
「後は二人で話し合うといい。私はこれで失礼するよ。」
親父に余計なことをされたと怒りが増してきそうだが、俺が説明しても信じなかっただろうが親父の説明だと加奈子は今の話は信じただろう。
それに関しては感謝したい。



