全てを包んで

「オードブルの方持ってくれるか?」

そう言うと課長は酒類などの重たいものをまとめた段ボールを軽々と持ち上げた。

やっぱ、男の人は力があるなぁ。

あの量を私1人で持つのは不可能だ。

1人で買い出しじゃなくて本当に良かった。

私もオードブルと割り箸などが入った袋を持って課長の後ろについて行く。

スーパーを出て数分、お花見会場である公園に到着した。

公園に入り片瀬さんを探す。

丁度、公園の真ん中あたりに片瀬さんはいた。

大きな桜の木の真下の素晴らしい場所を見事に確保していた。

あの速度で走っていっただけのことはある。

「片瀬さんっ!」

そう声をかけると

「今泉!お前、携帯持ってなかったのか?何度も電話して…。」

途中まで言いかけて、私の後ろの人物に気付き固まった。

「えっ…課長っ⁈」

片瀬さんは目を丸くしながら慌てて課長から荷物を受けとった。