さぁ、オレと恋をしてみようか

あー、ヤダっ。なに、わたし動揺してんの。


〝素直な子が好き〟って、言っただけじゃない!


べつに〝わたしを好き〟と、言ったわけじゃないのに。


お金もガサツに出して、レシートも受け取らないで、杏仁豆腐だけ三つ抱えて出てくるなんて…。


まるで、万引きしたみたい…。こんなことしたら、わたしもう行けないじゃん…。


でも、お母さんはきっとまた〝杏仁豆腐が食べたい〟って、駄々をこねるだろうし。どうしたら、いいんだろ。


そう、悩んで歩いてる時だった。


「ちょっと、待って!!」


聞き覚えのある声に後ろを振り向くと、走ってコッチに向かってきたのは、お兄さんで。


止まって待っていればいいのに、反射的に逃げ出してしまった。