さぁ、オレと恋をしてみようか

別に暑くは、ないんだけどな。わたしが首を傾げると、お兄さんはツンツンと、自分の頬を触って見せた。


「顔、真っ赤だから」
「……っ!?」


そ、それは店内じゃなくて、お兄さんのせいです!!なんて、言えるわけもなく、言葉に詰まったわたしは、スッと俯いた。


「あれ、ホントに大丈夫…?」


お兄さんが、わたしに一歩近付いたのが視界に入った。


「だ、大丈夫です!!あのっ、杏仁豆腐買って帰ります!!」


顔をガバッと上げると、見つけた杏仁豆腐を三つ素早く手に取り、スタスタとレジに向かって歩いた。


わたしの後ろを付いてきたお兄さんに、小銭をジャラジャラと出して、カウンター越しにいる、お兄さんに差し出す。


「ピッタリあるはずです!!レシートはいらないです!!袋も大丈夫です!!では、さようなら!!」
「え!?あ…」


あまりの恥ずかしさに、早口で喋ると、その場をあとにした。