さぁ、オレと恋をしてみようか

フフン、と幸せな気持ちで家に入った瞬間、お父さんの一言で、わたしの幸せが消えた。


「芽衣子!いったい今まで、なにしてたんだ!!」
「は?」


いったい今までって、まだ6時前だけど?


「5時に仕事が終わるんだろ?なら、5時15分には帰って来れるだろ!!」


お父さんは、いつもそう。高校生の時は、もっと厳しかった。


社会人になったら多少は、おさまると思ってたのに、全然変わらない。


「賢太くん!芽衣子には、わたしがお願いして買い物に行ってもらったって言ったでしょー」
「いや、そうだけど。それにしたって時間が、」
「芽衣子は歩きよ?そんくらいの時間にはなるでしょ」
「……ぅ」


お父さんは、どうしたって、お母さんには逆らえない。


お母さんの言葉に、なにも言えなくなってしまった。


「ほら、芽衣子が買ってきたプリン食べましょ?」
「あー、お母さん。プリンね、売り切れててなかったの」
「あら、そうなの?じゃあ、その持ってる袋は?」