さぁ、オレと恋をしてみようか

そう、わたしの今の悩みは、もう一ヶ月も付き合っているのに、恋人らしいことと言えば手を繋ぐことくらいしかなかった。


べつにキスがしたくて付き合ってるワケじゃないけど、一度くらいはあってもいいのにな、と思ってしまう。


だからって直接は聞きづらいし、自分からなんて、できるワケもない。


千織さんは、どう思ってるんだろう。でも、もしかしたら今日あるかもしれない。


そう不安と期待を胸に、わたしは千織さんの車に乗り込んだ。


「千織さん」
「ん?」
「今日は、マフィンを作ってきました」
「お、マジで?すげぇ楽しみ」


喜んでくれた、よかった…。またクッキーにしようか悩んだんだけど、マフィンも作れるかなと挑戦してみたら、意外と美味しくて。


これなら千織さんも〝美味しい〟って言ってくれるんじゃないかって。


「遊園地までは、一時間半くらいかかるかもだから、眠たくなったら気にしないで寝ていいからね」


千織さんは、そう言ってくれるけど、門限の4時まではあっという間。