さぁ、オレと恋をしてみようか

お母さんとお父さんが、今でも名前で呼び合ってると言うと「そういうの憧れるな」って。


でも、娘(わたし)の前でもイチャイチャする話をしたら「オレは無理だな」って。


理由を聞けば「子供の存在忘れて、ヤっちゃいそう」なんて、平然とした顔で、トーンで言った。


ビックリして固まるわたしを見て千織さんは、慌てて「今のナシ!忘れて!」と、声を大きくして言った。


千織さんの、ご両親のことも聞いたんだけど「実家はそんな遠くないよ」と、それだけ。


あまり深く聞いて欲しくないのか、わたしの親の話の時とはチガった空気になった。


それでも、そんなこともいつか話してくれるんじゃないかと、自分に言い聞かせることにした。


わたしの家の前に着いたのは、4時5分過ぎ。


「大丈夫」って言ってるのに「お母さんに挨拶する」という千織さんを連れて、玄関のドアを開けた。


「ただいまー。お母さんいる?」