さぁ、オレと恋をしてみようか

でも実際、自分がその立場となると、人の目が気になる。


「わかった。じゃあ、行こう」


わたしが返事を返さなかったのが〝ノー〟と捉えたのか、千織さんは微笑むと、わたしの手を握り直し歩き出した。


わたしがイヤだと言ったくせに、ちょっぴり寂しいと思ってしまったのは、どうしてだろう。


それでも千織さんと歩いて、生き物たちを見ているうちに、さっきの気持ちはどこかへ行ってしまった。


「そろそろ、ごはんでも食べるか?」


時計を見れば12時を過ぎたところだった。


「そうですね、お腹すきました!」
「じゃあ、行こうか」


そう言うと、これまた当たり前のように迷うことなく歩き始める千織さん。


「あの、千織さん…」
「んー?」
「ここって、何回くらい来たことあるんですか…?」
「えー?何回くらいだろうなー」