さぁ、オレと恋をしてみようか

ちょ、ちょっと。顔、近いって!


そんなに近付けなくても、話は聞こえるよっ。


「お、お腹が減ったから!帰りたくなっただけです…」


お腹が減ったのは、事実。仕事帰りに拉致られて、今までずっとお母さんに振り回された挙げ句にココに連れられて来たんだもんっ。


緊張もあって、更にお腹も減っちゃったよ。


「ホントに?ホントに、それが理由?」
「……うん」


俯くわたしに、壁に片手を置き、前かがみで近付いてくる、わたしの好きな人。


「ホントの理由は?」


そう言った千織さんは、グイッと更に近付き耳元で囁く。


「ん?ほら、言ってみようか。素直な気持ち、教えて?」