さぁ、オレと恋をしてみようか

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お風呂から上がると「芽衣子、アイスあるよー」と、お母さんからモナカをもらった。


バニラだけじゃなくて、薄くチョコレートがコーティングしてあるモナカで、わたしが好きな味。


そのまま自分の部屋へ行って食べようと思ったんだけど、お母さんに「ココ、座んな」と、ソファーをポンと叩くから仕方なく言われた場所に座った。


お父さんは、なにも言わない。だからわたしも、なにも喋らない。


さっきお父さんが言ったように、反抗期なのかもしれない。


学生の頃は、わたしが〝子供だからだ〟と、なにを言われても我慢ができていた。


「芽衣子ちゃんの、お父さんって厳しいんだね」と、言われたりもして、そのうち誰からも誘われなくなってしまった。


でも、お母さんが太陽みたく明るい人だったから、そういうことも気にならなかった。


でもオトナの仲間入りをして、お金も働いて稼げるようになって(…と言っても、実家暮らしだけど)もう自由になれると思ってたのに、あの頃と変わらないお父さんの態度。


それに加えて、お世話になってる剛史さんのことを言われて、カチンときてしまった。