「私がどうしてアナタに会いに来たのか、その理由がわからないの?」
「り、理由…?」
「そう、理由。
私はアナタを脅すために来たんじゃないわ。
だから、お金なんて、これっぽちもいらないの」
お金で愛は買えないし、復讐なんてしようと思わない。
私がこうして復讐者になるのは、全てお金じゃ買えない、彼への愛のため。
お金で全て上手くいくなんて考え、間違っているわ。
「私はアナタの口から聞きたいの。
何故彼…王子の上履きを真っ赤に染めたの?」
大体の理由はわかっている。
大事な妹・園田愛恵の復讐だろう。
決定的な証拠もないくせに、彼を疑わないでよ。
「…妹の…愛恵の、復讐よ」
彼女は奥歯を噛みしめた。
わかっていた理由ではあった。
だけど、凄くつまらなく感じた。
予想通りの答えじゃ、テストの模範解答と同じ。
もっと、予想を覆す理由を教えてよ。
そうしたら、悔いなく、心からアナタを憎み、
あっけなく、殺せると思うカラ―――。


