愛ニ狂ッタ人








滝田先輩へ見せた、1枚の写真。






それは、

彼女が彼の上履きに、刷毛でペンキを塗っている写真だ。







学年で色がわかれているリボンの色から、やっている人物が3年だとわかる。

その上、カメラの性能が良く、やっている人物の顔までしっかりわかる。

顔までわかってしまうのだから、滝田先輩が犯人だとわかる、決定的な証拠だ。






「どうしてっ……」






驚く滝田先輩。

撮られているなんて、思っていなかったんでしょうね。

当たり前だけど、何か誰かに秘密にしたいことをする時は、周りに誰かいないか確かめるはずだから。

頭が良く、真面目な優等生の彼女だ。

念入りに確認したはずだろう。






「…見ていたのね?」




私へケイタイを返しながら、彼女は呟く。

私は何も言わず、ケイタイを受け取りながら、ただ微笑んだ。