愛ニ狂ッタ人








「聞いたんだよ」

「何を?」

「前に、雪愛を呼びだした女子たちにね…」





以前、雪愛が同じ学年の女子に呼びだされた時のこと。

雪愛を安全な場所へ連れて行ってから、僕はその女子たちに会いに行った。

一体何故、雪愛を呼びだしたのか、と。






「言ってましたよその人たち。
園田愛恵に言われたって…ね?」

「わ、わたしが!?
わたし、何も言っていませんよ?」

「嘘つくの、やめてもらえない?」








『何で雪愛を呼びだした?』

『い、言われたのよ…。
園田さんに……』

『園田って、園田愛恵のことだよね?
何を言われたの?』

『アイツが、王子に関わるからって…。
王子のことが好きなら、排除しておくべき存在だって』







「僕から雪愛を離そうとするなんて。
キミは最低なことを言うんだね」

「……ッ」





下唇を思い切り噛む園田愛恵。

僕はそれを、冷たい目で見ていた。