愛ニ狂ッタ人










「あの子なら、いじめて良いと思ったんだもの。

きっとあなたは知らないでしょうね。
あの子、入学式の際に、トップ合格で名前呼ばれていたでしょう?

あれ、間違いだったみたいなの。
本当はあの子がトップ合格じゃなかったのよ。

じゃあ誰がトップ合格なの?
…わたしは、わたしだと思うのよ。

わたし、この学校に入学した時、優秀だねって先生に褒められたのよ。
前からわたし、お兄ちゃんに教えてもらっていたから、頭は良いの。
だからきっと、わたしがトップ合格だったのよ。

だけど、手違いであの子がトップ合格者として呼ばれてしまったのよ。
本来はわたしが呼ばれるべきだった、あれに。

可笑しいでしょ?
だから、あの子をいじめようと思ったの。
わたしよりトップ合格なわけないんだから」






園田愛恵が自慢げに話し終えた途端、僕は思わず吹き出した。






「アンタがトップ合格?
なわけないじゃん。

本当のトップ合格は僕だよ?
だけど僕は新入生代表としての挨拶があったから、断ったんだ。

雪愛は2番目合格。
アンタはせいぜい、3番合格じゃないの?」



「そ、そんなわけないわっ!
わたしはお兄ちゃんに教えてもらって、優秀なのよ!?」

「じゃあ確かめてごらんよ。
今なら誰もいない…からさ」





僕は屋上の扉を開いた。





「確かめに行こうよ。
誰が本当にトップ合格だったのか…ネ」