愛ニ狂ッタ人









どんどん語って行くたびに、園田愛恵の顔色は悪くなっていく。





「ちなみにお兄さんに初めてラブレターを出したのは、お兄さんに初めて出会って次の日。
それから今までキミがお兄さんに出したラブレターの数は、1945枚。
そのうち返事をもらえたのは、最初の5枚のみ。

キミの1番の宝物は、机の鍵がかかる場所に仕舞ってある、大きなアルバム。
そこには小さい頃から撮り貯めてきた、お兄さんの写真が全て仕舞ってある。
そのアルバムの数は、計45冊。

撮ってある写真は全てお兄さんで、1番多い写真は、お兄さんがキミの殆ど毎日振舞う手料理を笑顔で食べている写真。
2番目に多いのは、お兄さんが寝ている写真だよね?
多分殆どが隠し撮りだよね」







まぁ僕も、人のこと言えないけどね…。







「キミの2番目の宝物は、家の鍵と同じストラップについている、お兄さんの家の合い鍵。

これ、自分で鍵屋さんに頼んだものじゃない。
キミはお兄さんを愛してはいるけど、犯罪に手を染めようとは思っていないみたいだからね。

その鍵は、まだキミが幼い頃、ご両親がいなくて寂しかったから、お兄さんのご両親に頼み込んだんだよね?

『まなえ、お兄ちゃんに会いたいの。
だから、いつでも入れるよう、合い鍵をくれない』って。

幼いキミの言うことだ。
キミにお兄さん同様優しかったお兄さんのご両親は、キミに合い鍵を渡したんだ。
それ以来、キミはお兄さんがまだ帰っていなくても、簡単に自宅に侵入出来るんだ。

もしかして、カメラとか盗聴器、仕掛けていたりするの?」






首をブンブン横に振る園田愛恵。





先ほど僕は、

“キミはお兄さんを愛してはいるけど、犯罪に手を染めようとは思っていないみたいだね”

と言った。