「アハハ…ハハ…ハァ……」
ひたすら破り続ける園田愛恵を見て、ひたすら笑った僕だけど。
湧き出る笑いはいつしか、溜息へと変化した。
「馬鹿みたいだね、キミは。
こんなことして、許されるとでも思っているの?
僕を最低だとキミは言うけどさ。
本当に最低なのは、キミの方じゃないの?」
僕が2回目にばら撒いた写真。
そこには、
ある1軒のどこにでもありそうな家の前で、灰色パーカーのフードを被りながら、玄関に植えられている花たちを花壇から引き離す、
園田愛恵の姿だった―――。
「キミが自分の家に帰ってから、誰の家か調べてみたんだよね。
まぁ調べたって言っても、表札見ただけなんだけどね。
…誰の家に、アンタはイタズラしてんだよ」
少し声を低くして言うと、園田愛恵はビクッと震え、破る行為をやめた。
彼女の足元には、彼女のむしった花たちの花びらのように、写真が散らばっていた。


