好きな人に振り向いてほしい。
その気持ちは、大いにわかる。
その部分“だけ”は同情してあげる。
……だけどね。
「お兄さんにフラれたからって、コンナコトしちゃ駄目だよ?」
僕はもう片方のポケットから、また写真の束を取り出してばら撒いた。
もう屋上の地面は、園田愛恵の写真で溢れている。
写真という漢字は、“真(まこと)を写す”と書くからねぇ。
その名の通り、真実を写してしまうんだ。
「アンタ…ッ」
「何?」
「……最低よ…こんなことしていて…」
地面一面を覆う写真を、園田愛恵は怒りの形相で破り始めた。
目は血走っていて、普通の人は恐怖心に襲われることだろう。
「ハハッ…アハハ…アハハハハッ!!」
僕には楽しいことでしか、ないんだけど…ネ?


