愛ニ狂ッタ人








勝ち誇ったかのように微笑む園田愛恵。

僕はにっこり、笑みを浮かべた。





「そんな風に、恋を二度としないと言えるほど、好きだったんだ?」

「え?」

「近所に住んでいた、2つ上のお兄さんだよ」

「なっ……!?
何でアンタが知っているのよ!?」






僕は缶を足元に置くと、ポケットにいれておいた写真数十枚を夜空へ向かって投げた。

写真はまるで紙吹雪のように、バラバラと舞った。






「な、何よ…これ……」





写真の1枚を手に取った園田愛恵が、驚愕の表情を浮かべる。

僕は楽しくなって、思わず声を出して笑った。





「良いデショその写真。
今日キミを追いかけて正解だったよ。

こんなにも良い写真が撮れたんだから」





今日の放課後、愛しい雪愛に別れを告げて、僕は目の前でわなわな震えるコイツを尾行した。

そして、見つけたんだ。





コイツ―――園田愛恵が、幼い時から大好きだった、近所のお兄さんにフラれている姿を。