愛ニ狂ッタ人









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―――彼への恋心の発見した場面を思いだし、1人ニヤニヤしていた。

今彼は、自分の席で熱心に勉強中。

趣味を集めるための道具が鞄の中に入っているから、今すぐにでもそれを取り出し使いたい。




そう思い、無理だと気が付いて溜息をついた。




この学校は、近所では名高いちょっとした進学校。

授業中携帯電話やスマートフォンを使用するのは禁止されている。

…まぁスマホでも良いのだけど、相手は彼だ。

もっと良いものを使って、趣味のコレクションにしたい。

折角道具があるのに…と私は先生にバレないよう溜息をついた。





先生が黒板に文字を書いているのを見て、私はチラリとゆっくり後ろを振り向く。

私より後ろの席の彼を見るのは、授業中は大変。

席が近ければこんなことにならないのに。

席替えする度に、毎回彼と近い席になるよう願うけど、叶ったことはない。





前の先生の動きを見ながら、チラチラ彼を見る。

後ろを向いていることがバレたら、先生に何言われるかわからない。

一応進路希望調査には―――行く気はないけど―――大学進学と書いてあるから。

その上私は彼みたいに成績は良くないから。





もし、彼を見るのを禁止だと言われてしまったら。

自分の抱く彼への愛が暴走してしまう。

そうしたらもう、彼以外きっと止められないわ。




狂った愛。

…彼以外は、止められないわ。