この家は元々、母親の実家で。
父親は婿養子として、この家にやってきた。
母親の父親―――僕にとってはお祖父様―――の知り合いの息子が、お父様で。
お見合いみたいな、決められた結婚だったけど、両親はそれを喜んだ。
お互い一目惚れしたんだ、と母親が笑み交じりに何度も話してくれたのを、覚えている。
だけど、今はどうだろうか?
母は、父を愛している。
だけど、父は?
母を、そこまで愛している?
母の愛は、異常だった。
度を、越しているのだ。
浮気はしないし、許さない。
それは素晴らしいことだと思う。
だけど、母の愛は、やっぱり異常だ。
父を、異常なほど愛している。
地下室へ、
―――監禁してしまうほどに。


