僕も雪愛の手を握る。





ああ…なんて可愛いんだ。

一生、僕の傍に置いておきたい。

もうすぐで、その願いは叶うよ。

今、ゆっくりだけど、準備しているんだ。





僕と雪愛が、

一生一緒に暮らせる世界を。






しかし、滝田愛佳か。

久しぶりに、懐かしい名前を聞いたな。

確かあの時は、入学したての1年生だったっけ。

それで今僕らが3年生だから…2年も前か。

あれから随分、月日が流れたんだなぁ。





滝田愛佳の事件を、思い出す。

あれは本当に、僕らにとって、良い事件だった。





滝田愛佳を殺したのは、雪愛だ。

雪愛本人の口から聞いた、真実だ。




だけど、世間的に雪愛が犯人だと知らされていない。

勿論だけど、これからも知らせるつもりはない。

園田愛恵を殺した時と同じく、僕らの間にある、黒い秘密は、一生僕らの間に閉じ込めておくんだ。