運命、憧れ、憎しみ、嫉妬。
様々な感情が彼へと向きだした頃。
私は彼から告白された。
驚いた。
そして同時に、寂しくもなった。
だけど、嬉しさの方が大きくて。
私は頷いた。
彼は、優しかった。
私が困っていると、すぐに飛んできてくれた。
そして私の困っていることを、全て解決してくれた。
彼と過ごす毎日は、とても綺麗に見えた。
薔薇色の人生、とはこういう意味なのだろうと知った。
でも、疑問点もあった。
何故彼が私を愛してくれたのか。
あんなにも優しくしてくれたのか。
どうして私の真っ黒な人生を、虹色へと変えてくれたのか。
私は何度も理由を聞いた。
だけど彼は一切教えてくれなかった。
「愛しているヨ、雪愛」
理由を聞くたび彼はそう言って美しく笑い、
私へくちづけをするんだ。