1年B組。
ここが今日からあたしがお世話になるクラス。
2階にある教室まで行き、自分の席につく。
名字がアサミズだから1番前の廊下側の席。
寝にくそうな場所だなあ。
入学式まで教室で待機するようにと、黒板に汚い字で指示があった。
とりあえず、カバンを机の横に置いて、大人しくしてよう。
と思った矢先。
ドカッ!と背中に強い衝撃。
ちょっと。なにこれ。
「あー!高校からの人!?よろしく!」
2人組の女の子が背後から回ってきて、目の前にニコニコと立っている。
クラスメートの女の子だ。
スカートをこれでもかと折って、ヒダが汚くなっている。
まくしたてるように話す2人に圧倒されつつ、話をした。正確には聞いていた。
この2人の第一印象は野生的で決まり。
ジンジンする背中を抑えて、それでも話しかけてくれたことは嬉しかった。
騒がしい2人を見送り、また静かに過ごそうと本でも読むかと思っていたら。
後ろから肩をポンポンと叩かれ振り向く。
黒髪でショートカットの似合う女の子。
ぽってりとした紅い唇が印象的だ。
「あたし、番号が2番だからあなたの後ろなんだ。飯田 葵(いいだ あおい)ってゆうの。よろしくね。」
にこっと微笑む彼女に一瞬釘付けになる。
ハッとして慌てて言葉を返した。
「あの、浅水光里です。よろしく、葵ちゃん。」
「葵でいいよ。お互い呼び捨ての方が親しみやすいし!」
気さくで話しかけやすい感じのする葵は、そのあともずっとあたしと他愛もない話をして時間を潰してくれた。
中学からこの学校に通っているらしく、友達もあたしより多いから色んな人を紹介してもらって、1日目なのに大分友達が増えた。
幸先の良い高校生活の幕開けだ。


