「でもだからって、私が千代さんとか・・・そんなの、ありえないんだから。この痣だって、たまたま似たような痣があっただけかもしれないでしょ」

「そりゃ、そうだけど・・・」




呆気にとられている二人の顔。
やっぱり、信じられないよね。




「お前の来ていた変な着物。・・・そうか。未来から来たとすれば、納得がいくな」

「信じてくれるの・・・?」

「・・・ああ。お前だって、俺たち鬼の存在を信じただろう」




鬼羅のまっすぐな瞳が私を射抜く。
ああ、この瞳私好きだ・・・。



好き・・・って、なに考えてんの私!




慌てて顔をそらした。





「生まれ変わりか・・・」

「鬼羅?」

「もしそうなのだとしたら・・・。まだ、救われるのかと思ってな」

「救われる?」

「・・・俺のせいで、千代の命を終わらせてしまったからな。それでお終いは、悲しすぎるだろう」