「不幸に?どういうことだ?」

「両親は事故で死んじゃうし・・・、好きだった人は告白した途端に足を骨折して・・・、おばあちゃ・・・おばあちゃんだって、・・倒れて入院してっ」




皆、皆、私のせいで。
偶然だって、おばあちゃんは言ってくれてたけど。


私はそうは思えなかったよ。
私の“好き”はなくさなくちゃいけないの。





「千菜」

「鬼羅の怪我だって、琉鬼くんのその怪我だって・・・、私がっ、私が二人の事を・・・だからっ」

「馬鹿なことを言うな。お前のせいなわけないだろう。この傷をつけたのは時光の手の者だ。誰かのせいというなら、そいつのせいだ」

「そうだよ。千菜ちゃんのせいじゃない」





違うのよ。
本当なの。

これから一緒にいたら、もっとひどいことが起きる。
二人をきっと傷つけてしまうから。




「私のせいで、傷つく人をもう見たくないっ・・・」