お前は俺が守る、なんて。
漫画とか小説の中のセリフみたい。

そんな言葉をまさか言われる日が来るなんて。



不謹慎にも少しうれしいなんて思ったりして。





「千菜、小屋の中に入っておれ」

「でも」

「いいというまで出てくるな」




鬼羅はそう言うと私の背中を押した。
少し迷いながらも、鬼羅のいう事を聞いておいた方がいいと判断して私は小屋の中に入った。

隙間から鬼羅たちの様子を伺う。



森の奥から武装した人たちが軍を成してやってきた。
周りを護られるようにしてたっている時光の姿を見つけた。




「見えにくい・・・」



身を乗り出しながら様子を伺う。
あんな大人数を立った二人で大丈夫だろうか。
よく見れば、刀や弓を持っている。

鬼羅も琉鬼くんも剣は腰に差してはいるけどそれだけだ。
不安で胸の前で組んだ手が震える。