「友だちは一人だけ」

「友達?」

「うん。友だち。ほら、鬼羅でいう琉鬼くんみたいな」

「あいつは、別に友では・・・」

「そうなの?鬼羅の封印が解けたことすごく喜んでくれてたじゃん」



あの喜ぶ姿は本物だった。
それは見たらわかる。



「でもみんな、ずっとずっと遠いところにいっちゃったの」

「帰りたいか?」

「・・・本当はね。でも、これでよかったのかも。私がいないほうが・・・きっと」





疫病神の私なんか。
いないほうが、みんな幸せ。
だから、これでよかったんだ。




「ねぇ、千代さんの事教えてよ」

「琉鬼に聞いただろう。あれがすべてだ」

「鬼羅の想いを聞いてない」




鬼羅の口から聞きたい。
千代さんへの想い。