私は、再びさっきの小屋に連れられてきた。
鬼羅は終始むすっと不機嫌なままだ。
「あの・・・、すいません」
「いいよ。森は危ないからね」
琉鬼君だけは優しく話しかけてくれる。
「あの、琉鬼君の髪の色・・・珍しいよね?この時代で・・・」
「ん?」
「あ、いや・・・。綺麗な色だなぁって」
「ああ、ありがとう。人間にこんな色の髪いないもんねぇ」
ニコニコと笑いながら答える。
また、人間って・・・。
「あのさ、琉鬼君ってよくその・・・人間って言うけど・・・。クセ?」
「癖って?」
「ほら、あの人たちっていうのを人間って言ってるのかなぁって」
「いや?その言葉のままだよ。人間を指してるんだけど、それがどうかした?」
きょとんとした瞳。
なんだか、伝わらない。


