鬼姫伝説 Ⅱ




私は、再びさっきの小屋に連れられてきた。
鬼羅は終始むすっと不機嫌なままだ。



「あの・・・、すいません」

「いいよ。森は危ないからね」



琉鬼君だけは優しく話しかけてくれる。




「あの、琉鬼君の髪の色・・・珍しいよね?この時代で・・・」

「ん?」

「あ、いや・・・。綺麗な色だなぁって」

「ああ、ありがとう。人間にこんな色の髪いないもんねぇ」




ニコニコと笑いながら答える。
また、人間って・・・。




「あのさ、琉鬼君ってよくその・・・人間って言うけど・・・。クセ?」

「癖って?」

「ほら、あの人たちっていうのを人間って言ってるのかなぁって」

「いや?その言葉のままだよ。人間を指してるんだけど、それがどうかした?」



きょとんとした瞳。
なんだか、伝わらない。