“鬼姫神社”





それが、私の家の神社の名前。
祀っているのが鬼だなんて、信じられない。



だからうちの神社にはあまり人は寄り付かない。






その神社の娘ってだけで嫌煙されるのに、その上私を取り巻くあの事故・・・。





すっかり、私の周りに人はいなくなってしまった。
でも、唯一一人だけ・・・。




「千菜、おはよー!」

「あ、おはよう。恵」




親友の恵だけは、そんなこと関係なく側にいてくれる。
ただ、私が怖いから大好きだって思わないように気持ちを制御しているんだ。




恵だけは失いたくない・・・。