「ずるい」



小屋に戻ると、琉鬼くんがふてくされた顔をして待っていた。
鬼羅は動じた様子もなくするりと琉鬼くんをすり抜け小屋に入っていった。



「ごめんね。琉鬼くん。またいこう?」

「・・・なんてね。嬉しいんだ。俺は、鬼羅と千菜ちゃんが仲良くしてるのが」

「あ・・・」

「だから、ついからかってみたくなるんだよね」




にっこりと笑った琉鬼くん。
もしかしたら鬼羅は、琉鬼くんのそういう所わかってたのかな?
だからなにも言わずに知らんぷりだったのかな?




「二人って、本当に仲いいんだね」

「え?俺と鬼羅?そう?」




琉鬼くんは不服そう。
きっと、鬼羅も同じ反応だろう。
いや、琉鬼くんよりもあからさまかもしれない。

でも、お互いに気づかないだけで、本当はお互いを信頼して想い合ってるんだよね。




仲間。
本当に、そんな感じだ。