遠くに琉鬼くんの姿を見つけた。
鬼羅君も、来てくれてたんだ。


安心感に包まれ、私はこみ上げてくるものを必死で抑えた。




諦めていた。
自分が犠牲になることでみんなを護れるならって。



それでも、こうして助けに来てもらえて、嬉しいと思ってしまう。





「ごめん・・・っ。ごめんなさい・・・っ」



鬼羅の胸に顔を押し付けしがみ付きながら叫んだ。




「余計なことを考えるな。お前は、もっと楽に生きろ」





楽に。
でもね、鬼羅。

それでも、起こる災いの原因はやっぱり私なんじゃないかって思うの。




呪い。
なんでこんなものがあるんだろう。
私も、きっと千代さんも、なにも悪いことなんてしていないのに。