「・・・う・・・」



ズキズキする腹部の痛み。
私は、目を覚ますと身体を起こそうと身じろぐ。
手が後ろ手に縛られていて、うまく起き上がることができなかった。




「目が覚めたか、千代よ」



頭上から聞こえた声に顔をあげると、そこには時光の姿。
私を連れ去ったのは、時光の遣いだったの!?
まだ、諦めてなかったのね!




「だから、私は千代さんじゃないって!」




私は睨みつけるようにして叫ぶ。




「生まれ変わり、なのだろう?」

「し、知ってたの・・・?」

「調べさせた。だが、そんなことはどうでもいい。お前は千代として俺の正室になるのだ」




時光は私の前に座り込むと私の腕を掴み引っ張り起こす。
無理やり起こされ、腕が痛み顔をしかめた。