「どういう事だ!なぜ、そんな事を・・・っ!」

「どうして、どうして喜んでくれないのです!鬼羅は、私を愛してくれているんでしょう!?」




千代が叫ぶ、鬼羅の胸に拳を叩きつけながら。
鬼羅は、苦しげに表情を歪める。




「お前は、死んだんだ。俺が、死なせてしまった・・・!俺のせいだ」

「でも、でも、私は今、身体を手に入れた!これからは、一緒にいられるの!」




血の流れる身体。
温もりを感じられる身体。


これで、ようやく鬼羅と抱き合える。
温もりを分かち合える。



そう思っていたのに。




「そんなに・・・、この女がいいのですか?」

「違う!そういう事じゃない!千代!わかってくれ・・・」

「なにを分かれと?それは、私に消えろという事でしょう!?」




そんなことを、どう分かれというのだろう。
千代は鬼羅の身体を突き飛ばす。
バランスを崩した身体はフラフラと倒れこみ、その場に座り込んだ。