「・・・うぅっ。ごめ・・・ごめんなさい・・・」





身体を震わせ泣き出した私を、琉鬼くんが優しく抱き留める。
その温かい温もりに、さらに涙が溢れた。




「帰ろう、千菜ちゃん」

「・・・う、ん」



帰る場所ができた。
この世界にも、私の帰る場所ができたのかな。




私を受け入れてくれたのは。




人間でも、あいつらが言った化け物でもない。
心優しい鬼の二人。





私がもし、本当に生まれ変わりなのだとしても。
大丈夫だよね。




私は私。




私は、千菜なんだから。